新型スーパーとかち(2007年10月6日)
新型スーパーとかち(2007年10月6日/札幌駅)

北海道の振り子特急

広い北海道は電化が困難で、最高速130km/hの
強力な振り子式ディーゼル特急が投入されています

2007年末現在で、JR 北海道には3種類の振り子特急(スーパー特急)が走っています。デビュー順に記すと、次のようになります。

FURICO281(キハ281系:1994年3月デビュー)
  札幌函館間のスーパー北斗の大部分。
  2002年まではHEAT281(Heat : Hokkaido Experimental Adovanced Train)の名称。

FURICO283(キハ283系:1997年3月デビュー)
  札幌釧路間のスーパーおおぞら、及びスーパー北斗の一部(2,7,16,21号)。
  2007年9月まで札幌帯広間のスーパーとかち。

Tilt261(キハ261系:2000年3月デビュー)
  札幌稚内間のスーパー宗谷。振り子装置は札幌名寄間で使われます。
  2007年10月からの札幌帯広間のスーパーとかち。

 2013年の度重なる列車事故でJR北海道は悪い意味ですっかり有名になりました。根本的な対策として、2013年11月1日にダイヤ改正があり、特急の減便と減速が図られています。
 函館札幌間のスーパー北斗は最高速度が130kmから10km減、釧路札幌間のスーパーおおぞらは130kmから20km落とします。スーパー北斗で10分位余分に時間がかかります。

Tilt261(2008/10/31/札幌駅) Tilt261(2008/10/31/札幌駅)
 この3系統の簡単な見分け方は、運転席の下の横側面の文字の他に、ドアの窓に黄色い線があるのがTilt261(スーパー宗谷)、オレンジがFURICO283とTilt261(スーパーとかち)、色が無くて緑色だけなのはFURICO281です。

 左写真のTilt261の文字の下の帯には"Active Air Suspension System"と書いてあります。

FURICO281(2003/2/26/函館駅) FURICO281(2003/2/26/函館駅)
 2002年から281系は"FURICO281と愛称が変更され、先頭車の表記も変わりました。

 2003年2月21日にNHKの北海道スペシャルで、振り子特急の開発秘話が放送されました。細かい雪との戦いだったようです。スーパー北斗は、直線で130km/h、カーブで85km/hの速度を出し、平均速度106.8km/hは、在来線最速だったそうです。

 函館に勤務している頃は、スーパー北斗が出来て札幌函館間で3時間をきるまでは、専ら飛行機を使っていました。2000年の有珠山の噴火の影響によるダイヤ改正で、3時間で走るのはスーパー北斗17号(下り)だけになってしまいました。

NHK大河ドラマ「新撰組!」の宣伝塗装(2004年2月3日/函館駅) 2004年NHK大河ドラマ「新撰組!」の宣伝塗装
(FURICO281/2004年2月3日/函館駅)
 2000年秋、1週間の間にこの3特急全部に乗ったことがあります。残念ながら全部夜行で、景色は見れませんでしたが。
 内装やトイレ、喫煙コーナーの有無(JR北海道では、受動喫煙防止のため、道内の特急列車の全面禁煙化を、2006年3月18 日(土)に実施しました)などの違いがありますが、共に最高速は 130km/h で、並走する乗用車を追い越して走るのは快感です。

スーパー北斗(2002/2/28)
大沼付近のスーパー北斗(2002年2月28日)これはスーパーおおぞらと同じFURICO283です。

 なお、札幌旭川間のスーパーカムイや函館八戸間のスーパー白鳥ーは電車特急で、振り子ではありません。
 また、石北線の振り子化の予定はないようです。

 振り子特急や多くの素敵な鉄道写真を、相互リンクの 北海道の鉄道写真館 で見ることが出来ます。列車の解説もあります。

 2000年の有珠山の噴火に伴って、一時期特急が倶知安回り(山線)になりました。その時の、羊蹄山を背景にスーパー北斗が走る写真が「旅と鉄道No.125『北海道2000夏』」(鉄道ジャーナル社、980円)に載っていました。普通ならあり得ない、珍しい貴重な光景です。

振り子とは

スーパー北斗と駒ケ岳(FURICO281/2001年5月12日)
スーパー北斗と駒ケ岳(FURICO281/2001年5月12日)
写真提供:hiro 様(相互リンクのSL STORYより)

 「振り子」とは、曲線を通過するさい、台車の空気ばねを膨張させて車体を傾ける装置をいいます。
 もともとカーブでの線路はある程度傾いていますが、自分から更に傾ける訳です。

 「振子式特急気動車は、あらかじめカーブの位置や形状などの路線データをコンピュータが記憶しカーブの手前から徐々に車体を内側に傾斜(最大5度)させて高速走行を可能にした」(JR 北海道函館支社ホームページより引用)

 振り子特急が本州でデビューした昔、車掌さんがホームで吐いた、という話を聞いたことがあります。
 今は動きは改良されましたが、かなり傾きますので、車酔いする人は要注意です。

各車両の特徴など

FURICO281

スーパー北斗の案内板
スーパー北斗の車内案内:左下は1995年鉄道友の会ローレル賞表彰版

 少しぶれてしまったのは揺れのせい?古いけど、この車両が一番シックです。

東室蘭まで後170km 東室蘭まで後170km(2008年2月19日)
 2005年に気付いたのですが、車内の電光案内表示板にデジタル時計が無くなってしまいました。これは乗客には不親切な合理化です。時間を知るのにいちいち腕時計を見なくてはなりません。
 2007年10月1日以来、10kmきざみに次の駅までの距離が表示されるようになりました。これはスーパー北斗で最長の「東室蘭まで、あと170km」(スーパー北斗17号)です。時速120kmで計算すると10kmは5分になります。

FURICO283

スーパーおおぞら(2007年5月23日/釧路駅) スーパーおおぞら(2007年5月23日/釧路駅)
 2001年7月1日から札幌釧路間はすべて「スーパーおおぞら」化されました。
 それ以前は、振り子でない「おおぞら」と「スーパーおおぞら」で1時間半の所要時間の差が出ることがありました。
 それで、乗るんだったら、スーパー特急(振り子特急)ですね、と勧めていました。

スーパーおおぞらの車内案内 スーパーおおぞらの車内案内

 スーパーおおぞらの車内案内では時々、現在地を小さい列車の絵が表示します。
 これはビジュアル的に有効です。

グリーン車の肘掛けのスィッチ グリーン車の肘掛けのスィッチ(2007年5月20日)
 スーパーおおぞらのグリーン車の座席は、シートを倒したり、レッグレストの上げ下げが電動式で、肘掛けにスィッチがまとめられています。
 初期には窓のカーテンが電動式の車体もありましたが、合理化?で消えました。
 また、FURICO281 と違って、グリーン車の一人掛け席には PC 用のコンセントが付いています。

TILT261

スーパー宗谷(2003年10月5日) スーパー宗谷(2003年10月5日)
 2003年10月5日17時22分札幌発の特急スーパー宗谷3号で、稚内に行きました。
 この列車は、他の振り子特急と違って「簡易式振り子」と言われています。傾いて走るのも、名寄市までで、それ以後(線路が弱いため)は普通の特急となります。

レーザー椅子
 デンマーク国鉄と共同デザインで、グリーン車は人造レザー張りシート、木目調の肘掛です。壁にはPC用の電源があります。
 普通車は車両ごとにシートの色が違います。
 良いことばかりではなくて、普段は4両編成で、普通車には足を乗せる装置?が付いていません。グリーン車も3列9席しかありません。
 FURICO283 には、一人掛け側に交流電源が付いていますが、この車両には二人掛け側にも電源があります。


[リンク確認、レイアウト改訂:2002年1月3日、FURICO281の写真追加:2004年1月16日、
「北海道の鉄道写真館」のURL修正:2006年11月20日
タイトル変更、全面改訂:2008年3月16日、Tilt261の写真追加、記述小改訂:11月2日、
減便減速について付記:2013年12月1日]

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