旭山動物園のヒグマ
旭山動物園のヒグマ(2001年11月24日)

ヒグマ:遭いたくない野生動物の王

 2000年11月1日、シカ猟の解禁日に、道東の白糠町でシカを狙ったハンターが、後からヒグマに襲われて、重症を負いました。
 翌日、警察と猟友会が捜査に入ったところ、立入り禁止だったにもかかわらず、すでに死んでいたクマを3人のハンターが解体していました。
 内臓が高く売れるからでしょう。
 1999年夏には三笠市の桂沢湖で、釣り人がクマと釣り竿で格闘する映像が、何度も放映されています。この人は幸い無傷でした。

 北海道でクマの生息密度が一番高いのは知床ですが、意外なことに次に多いのが道南地方といいます。事実道南では、よく事故がおきています。登山する友人は、湯気のたちのぼる糞を見るそうです。

北海道野生動物研究所のホームページの公開文書に、ヒグマによる人身事件の概要一覧(1970年〜2000年12月)があります。

 今、クマは見つかれば射殺される過酷な状態にあります。
 2000年度のニュースでも、道路わきの落石よけネットの道路側に出てしまって、逃げ場を探していたクマが、いったん山側に誘導されたのですが、結局その後に射殺されたと、いう出来事がありました。
 上記ページはクマの管理についても触れていて、考えさせられます。

 しかし実際にヒグマと遭遇した人は、山で仕事する人などを除けば、殆どいません。私もクマとは遭ったことがないし、遭いたくもないです。
 でも、遠くからなら見てもいいなー、とは思っています。

列車の窓からクマを見た(2001年4月加筆)

 普通の人はヒグマに遭わないと書いた後、協会のKさんが、山へ釣りに行ったらクマが出て、車で逃げた話をしてくれました。他の車も逃げたそうで、やはり逃げますよね。
 最近、旭川出張所のSさんに、列車の窓からクマを見た話を聞きました。
 2年位前(99年?)の秋、石北線(網走・北見と旭川を結ぶ線で、国道でいうと北見峠を通ります)の上川と峠の間をを走行中、林の傍に何か黒いものがいて、よく見たら大きなヒグマが立っていたと言います。口の悪い仲間が、窓に映った自分を見間違ったのではないかと言いましたが、同行者も確認し、他の乗客もクマだと、騒いだと言いますから、真実の話のようです。
 このクマは二本足で立って、列車を見ていたそうです。いわゆる「鉄」・鉄道ファンなのかも知れません。
 北海道で山中を列車で走行中、外を見ていて、クマと視線が合う、ことがあるかも…

ヒグマとの共生を考える

2001年8月24日、26日、27日の別館写真絵日記を書き直してこちらへ移しました。

ヒグマに襲われたら?

八雲の雲八  写真は八雲のある会館に飾ってあったヒグマの剥製で、昭和54年に町営牧場で捕殺、年齢12歳、体重250キロと書いてありました。名前は「雲八」と命名されていました。とても安易(判りやすい)。

 万一こんな大きな動物と、間近に遭遇する羽目になったらどうしましょう。本当は、音を立てたりして、そういう立場にならないことが最も大事なのですが。
 ネットで調べると、襲われた時の対処法として、
@体を丸めて地面に伏せ、両手を首の後ろで組んで顔面やのどや腹部を守る。
 出典:知床半島のヒグマと安全対策有限会社アウトバック
A鉈を携帯し、人が刃物で積極的に反撃する以外策はない。
 出典:熊事故から生還するための緊急アピール北海道野生動物研究所

 と、全く正反対の方法をあげています。知りえた範囲では、道や市町村は@を薦めているようです。所謂「死んだ振り」に近いですね。
 繰り返しますが、こんな目に遭わないようにすることが大事と両サイトで繰り返し書いています。
 襲われた時の対処法も確立していないので判るように、ヒグマの研究は完成したとは言い難いようです。それなのに、今は一部の例外の場所を除いて、ヒグマは人目に触れただけで駆除の対象です。山奥へ逃げるクマを追いかけてまで、駆除する必要があるのでしょうか?

基本のヒグマの数

ヒグマ  ヒグマのGIFアニメはいつものように、相互リンクの「きつつき工房」さんのものです。

 北海道には何頭くらいヒグマが生息しているのでしょう?ヒントとして、エゾシカが最盛期(もう何年も前)に20万頭いたそうです。
 ヒグマは、いろいろ調べてみると、大体2000頭くらいが生息数のようです。多いのか少ないのか?北海道の野生動物のページには「近年、生息数の減少が懸念され、石狩西部地域(積丹・恵庭地域)の個体群は日本版レッドデータブック(環境庁・1991)に掲載されました。」とあります。

 それに対して、年間300頭前後が捕獲(駆除)されています(北海道発表の捕獲数及び被害状況)。この数字の中で驚かされるのは、1962年度は868頭が駆除されました。この年は大冷害で、十勝岳噴火の降灰で山の実が不作だったからだそうです。こういうことが起きると、全道のヒグマがレッドデータブック入りです。
 2000年度までの過去10年間のヒグマによる死者数は僅かに2名だったのに、2001年は前半だけで既に3名の死者が出て、家畜の被害も多いようです。山で何かが起こっているのかも知れません。

クマとの共生

 今(2001年8月27日)、NHKで知床のヒグマの一家の話を放映しています。
 知床はヒグマが多いので有名な所ですが、番屋の漁師さん達とは完全に共生状態のところがあります。お互いに無視、という感じでしょうか?

 ヒグマは見つかれば駆除されるのが普通ですが、こういう例外の場所もあります。
 知床についでヒグマの密度が高い渡島半島では、1990年から禁止していた春のヒグマの駆除が2002年から解禁になるようです。

 春熊の駆除は生息数に大きい影響があるので禁止されていたのです。今回の結果を見守りたいものです。

 恥ずかしながら、この共生問題は未完です。ご意見お待ちしています。

[改訂:2002年1月31日、レイアウト変更:2003年12月19日、リンク修正:2006年2月18日]

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