キジバト
身近な野鳥「キジバト」:今回の画像は内容とは無関係です。

健康診断の結果の見方・考え方(平成20年版)1

はじめに

 せっかく健康診断を受けたなら、是非有効に結果を生かしたいものです。身近に相談できる産業医や保健師がいなかったり、聞きづらいという方のために、簡単に健康診断項目の解説をします。

 余り学問的なものではなく、日頃私が健診の場で受診者の説明に使っている内容にします。卑近な例えが多く出て来ますが、作者性格と思って許して下さい。

 一つ重要なことを先に述べますと、人には体質とか個人差というものがあります。例えば、毎日5合お酒を飲んでも、検査上異常値が出ない人(アルコール依存症になるのはこちらが多い)と、ちょっと飲んでも肝機能に異常が来る人がいます。私の友人の歯科医の大学時代の先生の一人は、「歯磨きは歯に悪い」と言って歯を磨かないけど虫歯は無かったそうです。いくら食べても太らないし、血液検査で異常の出ない人がいます。余剰カロリーを体から熱にして放出するという仕様になっているのですね。対し「私は水と空気だけでも脂肪がつく」と主張する方もいます。
 結果を見て対応を考えるときは、この個人差を考慮せねばなりません。

体重の話

 体脂肪の話は別項に書きました。今は健診結果にBMIが記入されています。体重の多少、変化はとても重要な健康のバロメータで、話題に事欠きません。
 特定健診開始以来、腹囲(へその高さでの腹回り)が話題の種です。

キジバト  「余分な脂肪は借金と同じ(すぐ増やせるけど、なかなか減らない)」と切実な説明をします。金融関係者には借金でなく「不良債権」と言っています。
 体重をどれ位にしたら良いでしょう?ともよく聞かれます。太っている人には、先ず身長(cm)-100の体重(kg)を目指しましょう、そうすればデブと言われなくなる、と言っています。学問的根拠はありませんが、出来そうなところから勧める訳です。

 痩せた人に太りたいと言われたときは、高校卒業の頃の体重を聞きます。その頃は余り良い物(健康に悪い物)も食べていないし、運動もしていたのが普通です。ここで120キロありました、と言われると困りますが、細い人はその頃はもっと細かったのが普通です。それが理想体重ではないでしょうか?その後、身体に良いことをしましたか?と痩せたままでいることを勧めています。

 急に体重が増えた人にはその理由を聞きます。筋肉が増えただけと言い張る人もいて、聴診で背中を向けたときに腰をつまませ、それも筋肉か、と追い討ちをかけることもあります。
 結婚したので・・・と嬉しそうに言う人も多いです。手料理を「まずい」と正直に言えないなら、奥さんに協力を求めなさい、と説きます。
 禁煙したから、と言う人には、素直に「止められて良かったですね」と祝福し、禁煙と肥満防止は同時にしなくては駄目なことを述べます。口寂しくなったら、冷たい水を飲むのが良いようです。食べ物が美味しくなって太ることを、しっかり自覚する必要があります。
 3キロ増えた人には、標準の赤ちゃんと同じ重さで、それを24時間背負っているのですよ、と非常に判りやすい説明をします。妊娠したのと同じですね、と答えた人(男)もいましたが、その場合は羊水もあるのでもっと重くなります、と注意しました。(いくらでも書けそうなので、ひとまずこの項を終えます。)

血圧の話

夕陽の中のキジバト  高血圧は上が140以上、下が90以上の状態です。特定健診では上は130、下は85と厳しくなりました。
 高いまま放置すると、血管の老化が早まって、血管が壊れやすくなり、動脈硬化も進みます。また痴呆症になると言う説もあります。
 血圧は、変動が激しく、睡眠不足や疲労、緊張などで上昇します。白衣を見ただけで上がる、と言う人もいますが、こういう人は緊張で異常に血圧が上がる素因がある訳で、危ないことに変わりはありません。
 何処から治療を始めるかは、医師による差もありますが、初めは、

・摂取カロリーを抑える(太らない、太っていたら痩せる)
・塩分摂取を控える(一日10g以下)
・適度な運動をする

ことを勧められるのが普通です。

[平成20年版に改訂:2008年11月1日、写真1枚追加:11月2日]
続きがあります

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