4羽のハクチョウ
オオハクチョウ(2002年4月6日宮島沼)
今回の画像は内容とは無関係です。

潜血反応が陽性になったら

潜血反応とは

 尿や大便に少量の血液が混ざっていた場合、 肉眼的には確認できません。見てもわからない血尿(尿潜血)や血便(便潜血)を調べるのが潜血反応検査で、微量な出血が判ります。
 健康診断で、尿潜血反応や便潜血反応が陽性になったら、どのように考えればよいのでしょう。

尿潜血反応

とても鋭敏な検査です

ハクチョウの飛翔  腎臓や尿路系に炎症などの異常が生じると尿に血液が混じることがあります。
 多量の場合は尿を見て血尿(肉眼的血尿)とわかりますが、見てもわからない血尿(尿潜血)も尿潜血反応検査では陽性になります。

 尿の潜血反応は、通常試験紙法によって検査されますが、非常に鋭敏な検査で、わずかの血液が混ざつただけでも陽性となるため、健康診断では、かなりの比率で陽性になってしまいます。
 特に女性では、生理の影響で陽性率が高くなつてしまいます。また、生理の直後などでもほんの少しの血液が尿に混入して陽性となります

なぜ尿潜血を調べるのか?

 尿潜血反応が陽性になる原因は、非常に多くのものがあり、たくさんの二次検査を行っても、「原因がはっきりしないので、このまま様子を見ましょう」という結論になる方も少なくありません

 それでもこの検査を行うのは、陽性者の中に、ごくわずかですが、尿路系の悪性腫瘍が見つかるからです。また、そのほかにも様々な腎臓病や泌尿器科の病気が見つかることもあります

定期的な健診が必要

 尿潜血の出る主な病気は、腎炎、膀胱炎、腎結石、尿管結石、膀胱結石などのほかに腎臓、尿路系の腫瘍などがあります。

 尿潜血が陽性となる病気の多くは、ほかにこれといった症状がなく、健康診断でたまたま見つかることが大半です。健康診断で尿潜血があったのに、無症状なので放置し、気づいたら腎不全で透析が必要、ということもありますので、原因がはっきりわからない場合でも定期的な健診は必要です

ハクチョウの飛翔

便潜血反応

免疫学的潜血反応

 現在主流のノ方法は、ヘモグロビンを免疫学的に判定する方法です。
 偽陽性、偽陰性がなく検出感度は高いのですが、胃や十二指腸などの上部消化管に出血がある場合は、消化液など影響を受けてヘモグロビンが変性し、陽性にならないことがあります。

便潜血検査の問題点

 当然のことながら出血している病気しか判りません。ガンではある程度大きくなった進行ガンでないと陽性にならなず、早期ガンは出血しないことが多く見逃されやすくなります。
 痔でも陽性になってしまいます。治療の必要のない痔の患者さんはかなり多いので、不必要なガンの心配、不必要な検査がおこなわれることになります。

便潜血検査が陽性とでたら

 陽性となる疾患は、大腸癌、大腸ポリ−ブ、潰瘍性大腸炎、クロ−ン病、大腸潰瘍、急性大腸炎、過敏性大腸炎、細菌性大腸炎(赤痢、カンピロバクタ−、病原性大腸菌など)、痔疾、腸結核、小腸の悪性腫瘍、など多岐にわたります。

 痔でもかなり陽性になりますから、直ちに悪い病気を心配する必要はありませんが、精密検査をおこなうべきです
 もう一度便潜血検査をおこなうのは無意味で、もっとも正確な精密検査は大腸の内視鏡検査で、レントゲン検査は正確性の点で劣ります。
 結果を生かすためには、精密検査を受けましょう、としか言えません。

[作成:2003年1月4日]

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