ハクセキレイ
身近な野鳥「ハクセキレイ」:今回の画像は内容とは無関係です。

健康診断の有効活用

 健康診断を有効に活用するため、事後措置と言って、健康診断後に衛生管理者などが行なうべき事柄について延べます。要旨は平成13年6月20日発行の、北海道建設新聞((株)北海道建設新聞社:Tel.011-611-6311)に書いたものです。

はじめに

 やりっ放しの健康診断は、かえって有害といわれています。結果も見ず、精密検査などのアドバイスも生かされないならば、健康診断を受けなかったのと同じことで、受けたことだけを覚えていて安心し、健康に無関心でいる訳ですから、有害なのです。
 北海道では、健康診断で何らかの異常のある〈有所見〉率は全国平均より少し高く、50%近くになります。
 前回の健診で、血中脂質、肝機能、尿酸、血糖値などの異常のある人で、その結果に何の対応もしなかった人に、健康診断でよく遭遇しがっかりさせられます。
 こういう人に理由を聞いてみると、
 ・今不自由なく働けるからと、切実に考えてはいない
 ・結果が恐ろしくて精密検査に行けない(糖尿病で多いような気がします)
 ・病院にかかったことがなくて、何処へ行ったら良いか判らない
などの答が返ってきます。衛生担当者の声かけで、かなり改善されるでしょう。

あるべき健康管理

 健康管理に求められているのは、平成12年度「労働衛生のしおり」からそのまま引用しますと、
 『健康管理は、健康診断や健康測定(THP)を通じて労働者の健康状態を把握し、作業環境や作業との関連を検討することにより、労働者の健康障害を未然に防ぐとともに、さらに健康の増進につながるような積極的な内容のものであることが必要です。
 さらに、これからの健康管理は、高齢化社会を考慮した長期的な観点から、高年齢期になっても心身ともに快適な生活が送れるよう、継続的かつ計画的に心身両面にわたる健康の保持増進を図ることが求められています。』
という内容で、疾病の予防、退職後をも見据えた健康作りを提唱しています。健康診断を受けていない労働者も多々いる現実とのギャップに驚かされます。

健康診断が終わったら

ハクセキレイ 的確な健康診断(この項は長くなるので別に書きます)が行なわれたら、その結果に基づく保健指導や事後措置の実施が必要です。
 また、労働者には自主的な健康管理の努力が求められています。つまり健康体で働くのが労働者の義務と言えるのですが、「俺の体」意識が抜けない人も実際は多いです。

 衛生担当者は、以下の点について検討してみましょう。

@精密検査、再検査は実施されているか
 ・特殊健康診断の精密検査は事業責任者が実施
 ・一般健康診断の精密検査は事業者の勧奨で実施
 ・精密検査、再検査の依頼と結果の把握は的確か
 ・結果が把握できて健康診断は完結する
A一般健康診断の結果通知は適切か(内容、方法、通知したことの記録、守秘義務)
B健康診断結果報告は的確か
C事業者の意見聴取は的確か
 ・異常所見があるものについて医師(産業医、地域産業保健センター)の意見を聴取する
 ・所定の欄に記載
 ・医師の意見は就業上の区分(通常勤務、就業制限、要休業)を明示
 ・作業環境管理や作業管理についても意見を聴取する
D就業上の措置は的確に実施されているか
 ・労働者からの意見の聴取
    産業医の同席が求められます
 ・衛生委員会等の開催
 ・留意事項
    医師、産業保健スタッフ、健康管理部門、人事労務管理部門との連携
    プライバシーの保護
    健康の保持に必要な措置を超えない
E保健指導は行われているか
 ・必要のある労働者には、医師、保健婦または保健士による保健指導(努力目標)
F記録の保存、結果の解析はどうか
 ・個別の経過
 ・集団としての解析
 ・守秘義務

ハクセキレイ 事後措置に関しては、平成8年(同12年改正)に「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」が公表されています。

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